昨日、「男体山が活火山に認定された」と各テレビ局のニュース報道がありました。
ニュースのこの部分だけを聞くと、「男体山は危険らしい!」と思ってしまうかもしれないので、簡単にご説明を。
ちょっと振り返っていただくと、学生時代には火山は「活火山・休火山・死火山」の3つに分けられていたのではないかと思います。
大まかには…
活火山…現在活動している火山。
休火山…現在は活動していないが、文献で噴火があったことが確認できる。
死火山…歴史時代の噴火記録が無い。
ただ、地球の活動に対して人間の歴史というのはあまりにも浅く、歴史上の資料だけの分類には意味が無く、また技術の発達により有史以前の活動記録も調査が可能になりました。
そんなことから、2003年に【概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山】を活火山として定義されなおしました。
従来男体山の最後の噴火は12,000~14,000年程前とされていた為、「活火山じゃない」とされていました。
ところが、2008年に発表されていた7000年前の噴火の形跡が正式に認められ、「活火山」のカテゴリーに入った。
このような流れです。
なので、「活火山として認定」というよりは、再分類の方がイメージに近いでしょうか。
ニュースの最後はどれも、
【男体山は現在静穏である】と結んでいます。
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そもそも、現在の奥日光自体が男体山の活動によって作られたもの。
男体山の活動の形跡は、奥日光の各所で見られます。
冒頭の半月山からの眺めは、男体山が中禅寺湖を堰き止めている様子が見て取れますし、
堰き止め箇所となっている華厳滝の観瀑台右手に見られる
柱状節理は、まさに男体山の溶岩が冷えて固まったもの。
どうぞ安心して、奥日光の観光をお楽しみください。
いつもの観光も良いですが、【男体山の活動の形跡を辿る旅】、なんていうのも面白いかもしれませんね。